研究課題
1) 難吸収性抗菌薬投与実験雄性F344ラットにコリン欠乏アミノ酸(CDAA)食を投与して実験的肝線維症を作製し、CDAA群とした。さらにこれに難吸収性抗菌薬であるPolymixin B 1g/LおよびNeomycin 3g/Lを8週間投与し手、抗菌薬抗菌薬群ではCDAA群に比し、肝線維化は有意に抑制され、活性化肝星細胞(Ac-HSC)の増加も同様に抑制された。肝におけるTLR4 mRNA、LPS-binding protein (LBP) mRNA発現はCDAA投与で線維化進展に伴い有意に増加し、抗菌薬投与により線維化の抑制に平行して有意に抑制された。一方、小腸におけるTLR4 mRNAは有意な変化を示さなかった。CDAA投与による小腸透過性亢進に伴ってTight junction protein (TJP)は低下したが、抗菌薬投与により透過性亢進は改善し、TJP発現発現も回復した。さらに肝の蛍光免疫二重染色の結果、LPSはKufpper細胞 (KC) に加えAc-HSCにも認められ、共発現の頻度はKCよりもAc-HSCに多かった。2)ウルソデオキシコール酸(UDCA)、アンジオテンシンII (AT-II)受容体阻害薬(ARB)投与実験上述のようにCDAA食を投与して実験的肝線維症を作製し、これにUDCA、ARBを投与した。CDAA食投与により上昇した肝LBP mRNA発現はUDCA投与群およびUDCA、ARB併用群で抑制され、小腸透過性はLBP発現とほぼ同様の推移を示した。TJ 構成分子であるZo-1は小腸上皮管腔面に局在し、CDAA食投与により低下したZo-1発現はUDCA投与群及び併用群で有意に改善した。In vitroの検討において、LPS/AT-II刺激を受けたAc-HSC増殖、TGF-β及びcollagen-1発現はARB投与群及び併用群で有意に抑制された。
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