研究課題/領域番号 |
23590991
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
三上 健一郎 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (00375263)
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研究分担者 |
稲垣 豊 東海大学, 医学部, 教授 (80193548)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 肝臓学 |
研究概要 |
はじめに肝線維化進展過程におけるNotch/Notchリガンド発現動態の解析をすすめている。具体的には、野生型マウスをメチオニン・コリン欠乏食で飼育することにより肝臓に線維化を生じさせ、その肝組織を経時的に採取した。その後、採取した肝組織から蛋白質を抽出して、Immunoblot法によりNotch/Notchリガンドの発現について解析を行っている状況である。また、採取した肝組織内におけるNotch/Notchリガンドの局在について、免疫染色を行うことにしている。今後、さらに野生型マウスから肝星細胞を分離培養し、培養に伴う肝星細胞の活性化過程において、Notch/Notchリガンドの発現をImmunoblot法で経時的(培養後、1、3、7日目)に解析することにしている。次に、NotchリガンドのひとつであるJagged-1遺伝子を欠損させたJagged-1 conditionalノックアウトマウスを用いて、肝線維化を解析する予定である。具体的には、野生型マウスとJagged-1 conditionalノックアウトマウスをチオニン・コリン欠乏食で飼育して、それぞれのマウスにおける肝の線維化を組織学的に比較する。また、肝星細胞の活性化のマーカーであるα-smooth muscle actinについて、免疫染色とImmunoblot法で解析する予定である。そのためJagged-1 conditionalノックアウトマウスの搬入(東海大学より)の準備をすすめており、まもなく搬入予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成23年3月までの所属していた研究機関(東海大学)では、遺伝子改変マウスの使用や分子生物学的な実験を行うにあたって充分な研究体制で施行できていたが、平成23年4月から所属研究機関を移動することとなり、現在の所属機関で研究を継続することになった。現在の所属機関ではこれまで同様の研究が全く行われていなかったため、当初より研究体制の立ち上げから始めることにしていた。しかしながら、その研究体制の立ち上げ(具体的には実験設備や必要な物品等の準備)に想定以上の時間を要してしまい、充分な研究を行うことができないため、実験計画の遂行に遅れをきたしてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度への繰越金を使用することにより、現在の所属機関における研究体制を早急に整える。具体的には、本研究に必要な分子生物学的実験を行うための実験設備や物品等をただちに準備する。また、以前の所属研究機関で使用していた遺伝子改変マウスを搬入することにより、同じマウスを現在の所属研究機関でも実験に使用できるようにして研究の遅れを取り戻すことに対応する。
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次年度の研究費の使用計画 |
所属機関の移動により研究体制の立ち上げに時間を要し、研究が出遅れたため次年度への繰り越しとして約60万円が生じた。翌年度以降は110万円の請求で合わせて170万円の予算として、交付申請書に記載した研究目的の達成を目指す。
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