研究課題/領域番号 |
23591015
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中沢 貴宏 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70305522)
|
研究分担者 |
大原 弘隆 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80285212)
稲垣 宏 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30232507)
林 香月 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00405200)
内藤 格 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30527750)
|
キーワード | IgG4 |
研究概要 |
組織標本を用いて免疫グロブリン遺伝子可変領域における体細胞変異の解析(重鎖遺伝子の重鎖遺伝子のhypersomatic mutationの頻度,usageの偏りの有無、用いられているV、D、J断片の種類の決定)をする。標本からDNAを抽出し、免疫グロブリン重鎖、軽鎖の超可変領域(CDR2)をsemi-nested PCRにて増幅し、シークエンスを行い、コロニー直接PCR法にての塩基配列を決定する。 Immunoglobulin BLASTまたはV-baseなどのデータベースにより得られるgermline配列と得られたCDR2可変領域配列を比較し、重鎖遺伝子のhypersomatic mutationの頻度、usageの偏りの有無、用いられているV、D、J断片の種類を決定することを目的とした。 1 自己免疫性膵炎の切除標本を用いてIgG、IgG4の重鎖遺伝子の解析を引き続きおこなった。自己免疫性膵炎ではVH3familyが多く選択されたが、コントロール群と差はなかった。 2 IgG4関連硬化性胆管炎とコントロールとして原発性硬化性胆管炎の切除標本を用いて同様な解析を試みた。IgG4関連硬化性胆管炎では自己免疫性膵炎と同様な結果であった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ホルマリン固定された古い手術標本より安定してDNAを抽出することは極めて難しかった。また原発性硬化性胆管炎の切除標本(術中wedge biopsy)には極少数のリンパ球の浸潤しか認めず、DNAを解析するのに十分なリンパ球を採取することが難しかった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は少数のリンパ球よりDNAを抽出できるように手技を改良したり、マイクロダイセクションを用いてIgG4陽性のリンパ球のみの解析を行っていきたい。
|
次年度の研究費の使用計画 |
試薬などの物品費が中心となるが、学会発表、論文執筆などを通じて成果を発信していく予定である。
|