クローン病による小腸狭窄は、一旦腸閉塞を来すと手術が必要となるため狭窄予防が重要である。しかし、症状無く徐々に進行することも多いため発症予測が困難であった。我々は、血液検査から狭窄を来しやすい患者を同定できないか、また薬物治療で狭窄進行を遅れさせないか検討した。まず、基礎的検討では線維化に関与するTGF-βが6-MPで抑制される可能性が示唆された。血液サンプル測定において、一部の狭窄を有する患者では、血中のTGF-βが上昇していたが、ばらつきが多く予測因子とは断定できなかった。また、6-MPの代謝産物6-TGN濃度とTGF-β値、狭窄の有無で明らかな相関は見られなかった。
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