研究課題
基盤研究(C)
急性心筋梗塞の再灌流療法時に短時間の虚血と再灌流を繰り返すポストコンディショニングは再灌流障害を有意に抑制した。その機序を解明するために、白血球中のHSP72発現量を再灌流前から再灌流後48時間まで経時的に評価した。梗塞前狭心症(+)群は梗塞前狭心症(-)群に比し、再灌流前のHSP72発現量が3.4倍増加していたが、再灌流後のピーク値は両群で有意差を認めなかった。注目すべき点は、梗塞前狭心症(-)群でもポストコンディショニングを施行すると、HSP72の発現量は再灌流前に比し14.9倍の増加を認めた。以上よりポストコンディショニングは、HSP72の増加を介し心保護効果をもたらすことが示された。
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