研究課題/領域番号 |
23591044
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山本 秀也 広島大学, 病院, 講師 (70335678)
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研究分担者 |
木原 康樹 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40214853)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | メタボリック症候群 / 石灰化弁 / 冠動脈CT / プラーク |
研究概要 |
1,平成19 年より「大動脈弁硬化症の診断と冠動脈疾患との関連性および追跡調査に関する研究(CT-AVC研究)」の患者登録を行っている。平成23年度までに約150 例の症例登録予定をさらに延長し、24年7月まで300例をめどとして患者登録を継続中である。 2.タリウム負荷心筋シンチグラフィーを行った約800 例の後向き解析結果から、心エコーで検出される大動脈弁石灰化(AVC)は、一過性虚血陽性に対する独立した危険因子であり、特に無症候性患者においてその関係が顕著であったことを英文誌に報告した。すなわち、アデノシン負荷タリウム(Tl-201)心筋シンチグラフィ-及び経胸壁心エコー検査の両方を施行された669例を解析対象と、その結果、AVCを有することは心筋虚血の存在(Sum difference score [SDS]≧ 3)に対する独立した因子であった(調整オッズ比 [OR] = 1.56; 95%信頼区間 [CI] = 1.10-2.23; p = 0.013)。さらに、無症候性患者311例での検討においても、AVC有りは心筋虚血の存在(SDS ≧ 3)(調整オッズ比 = 1.98; 95%CI = 1.15-3.45; p = 0.014)及び中等度から重症虚血の存在(SDS ≧ 8)(調整オッズ比 = 4.31; 95%CI = 1.67-12.8; p = 0.0043)に対しする独立した因子であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
タリウム負荷心筋シンチグラフィーを行った約800 例の後向き解析結果から、心エコーで検出される大動脈弁石灰化(AVC)は、一過性虚血陽性に対する独立した危険因子であり、特に無症候性患者においてその関係が顕著であったことを英文誌に報告した。しかし、無症候性糖尿病患者においての関係についての有用性は明らかにするに至らなかった。心臓CTを用いたCT-AVC研究では症例登録を継続している。大動脈弁石灰化と耐糖能障害との関連については、未だ十分な結果を得るに至っていない。さらなる追跡調査、血液マーカーとの関連を含めた検討を要すと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
CT-AVC研究:本研究は危険因子重積患者に対し心臓CT による冠動脈と動脈弁の同時評価を行い、血液サンプルの保存、75g 経口糖負荷試験(OGTT)を施行するもので、研究期間中は血液サンプルの解析から主として耐糖能異常、アディポネクチンを含めたインスリン抵抗性と冠動脈、弁疾患との関連を明らかにする。さらに、症例の追跡調査から臨床転帰についても検討する予定である。RI-AVC研究:論文化したシンチグラフィーのデータでは糖尿病患者に対する有用性が不十分であった。また、心エコー施行患者においてAVCが虚血性心疾患の検出マーカーとなりうるかどうかについては明らかでない。今後、心エコー検査患者baseにおいての臨床研究を推進していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
1.主に、凍結保存している血漿および血清サンプルを用いて1,5-Anhydroglucitol (1,5-AG、血中脂肪酸分析( エイコサペンタ酸/ アラキドン酸比)、高分子アディポネクチン、オステオプロテジェリン(OPG)、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、血清カルシウム、リンなどの測定に研究費を使用していく予定である。
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