研究課題/領域番号 |
23591049
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
久保 亨 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (80325422)
|
研究分担者 |
土居 義典 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (90140144)
北岡 裕章 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (10274375)
|
キーワード | 肥大型心筋症 / 遺伝子 / 臨床像 / 予後 |
研究概要 |
平成24年度は下記の点でそれぞれ成果をあげた。 肥大型心筋症の病因遺伝子解析では、約200名の本症患者のDNAサンプルを取得し、現在5つのサルコメア遺伝子について変異のスクリーニングを行っている。平成24年度も新規の病因遺伝子変異が同定され、遺伝子型と臨床病型との関連性について今後利用していく予定である。 肥大型心筋症の臨床病型の評価では、心臓超音波検査とバイオマーカーを用いた検討を行った。肥大型心筋症では、症状が無いあるいは軽微である患者も少なくないが、これらの患者における予後の解析を行い、心臓超音波検査で得られる組織ドプラデータが予後推測に有用であることを明らかにした(Kitaoka T, Kubo T, et al. Eur Heart J Cardiovasc Imaging 2013 in press)。また、心筋傷害のバイオマーカーである高感度心筋トロポニンTは、本症患者の心血管イベントに有用であることを示し、欧州心臓病学会で発表を行い、医学英文誌に発表予定となった(Kubo T, et al. J Am Coll Cardiol 2013 in press)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
病因変異スクリーニングが軌道にのっており、予定どおり遺伝子解析を施行できている。また、表現型の評価としては、心臓超音波検査データおよび生化学マーカーを用いた病態評価を中心に行うことができた。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き肥大型心筋症の遺伝型と表現型の解析を行う。また、新規遺伝子の解析にも取り組む予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
病因変異スクリーニングに必要な試薬とデータ解析ソフトの購入。および学会発表時の旅費に使用する予定である。
|