本研究では、職域コホートの3年間の追跡研究において中心血圧と血清クレアチニンおよび血清CyatatinC(cysC)のいずれが高血圧発症予測に有用であるかを検討した。1229例の正常血圧男性において3年後に127例が高血圧を発症し、この発症予測には中心血圧(Odds比2.16)とCysC(Odds比1.39)は有意な独立した高血圧発症予測指標であった。高血圧発症・増悪予防には生活習慣改善の介入が重要であり、発症・増悪リスクの高い症例を選別し、積極的介入を実施することも対策の一つとなる。中心血圧、CysCは高血圧発症リスクの高い症例を選別する有用な指標であることが確認された。
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