重症慢性心不全患者を対象に、心臓再同期療法の術前に多点マッピングシステムにて心電図を記録。体表面及び背部を含めた87点で記録を行った。次にQRS波の開始から終末までの時間積分値の分布を解析した。誘導毎に、QRS波形と基線とに囲まれた面積を求め、この体表面上の分布を等積分値線として描きマップを作成し、これにより、心臓の脱分極過程を1枚の図で表すことができた。 さらに、QRSマップの記録後、さらにCRT6ヵ月後に①NYHA分類 ②6分間歩行 ③BNPを等の心機能の評価を行い、心機能が改善した有効群と改善が得られなかった無効群の2群間に分け、有効群の検出に有用なQRSマップの同定を行うことができた。
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