研究課題
(1) 遺伝性不整脈症例のサンプル収集:我々はH25年度の1年間に、QT延長症候群16症例、Brugada症候群3症例、若年発症(60歳未満)の心房細動5症例、若年発症(60歳未満)および家族性徐脈1症例のgenome DNAおよび臨床データを新たに集積した。(2) 遺伝性不整脈の遺伝子変異検索および臨床像の把握:集積した先天性不整脈患者とその家族の末梢白血球よりリンパ球ゲノムDNAを抽出し、遺伝子解析を行った。H25年度の1年間にQT延長症候群3人およびその家族2人に3種類の遺伝子変異を、心房細動3人に1種類の遺伝子変異を新たに同定した。(3) 同定された遺伝子変異の実験モデルによる機能解析:同定された原因遺伝子変異のうち心筋イオンチャネル遺伝子について、動物培養細胞に変異チャネルを発現させ、パッチクランプ法で遺伝子変異が臨床病型を引き起こすメカニズムを解明した。H25年度の間にQT延長症候群の3種類の遺伝子変異、心房細動の1種類の遺伝子変異の機能解析を新たに行った。(4) ゼブラフィッシュを用いた機能解析:本年度、受精48時間後のゼブラフィッシュ初期胚の心電図を初めて測定することができた。LQTS症例で認められる遺伝子変異の50%を占めるKCNH2遺伝子(IKr)変異の病的意義について、ゼブラフィッシュ初期胚にKCNH2のアンチセンスモルフォリノを注入したところ、48時間後に房室ブロックあるいは心停止が認められた。さらに、当科で同定したKCNH2変異の病的意義について、モルフォリノと変異mRNAを同時に注入し、正常を示すゼブラフィッシュの割合の評価を行った。
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