研究課題
1.リアノジン受容体のK201結合コアに結合する多数のコンパウンドの中からリアノジン受容体からのカルシウムリークを抑制するコンパウンドのスクリーニングをSR vesicleを用いたカルシウムリーク実験およびマウス心筋細胞を用いたCa spark実験の2つのvitro実験にて行い、いくつかの候補物質を絞り込みを行った。2.現在in vivo実験をめざし、経口投与時の血中動態のモニター、容量の設定のための準備を進めている。3.リアノジン受容体のK201結合コアの下流にカルモジュリン結合ドメインが存在し、このカルモジュリン結合ドメインにカルモジュリンが結合することがリアノジン受容体からのカルシウムリークを抑制する手段として非常に有用であることがわかった。4.リアノジン受容体のカルモジュリンバインディングドメインに対して様々な点突然変異を行い、スクリーニングの結果カルモジュリンが結合しやすい変異を2つ発見した。5.カルモジュリンの親和性を高めることで致死的不整脈の治療を可能にできるか、R2474S KI-mouseを用い、単離心筋細胞で検討し、after transientの抑制など、DADによる不整脈を抑えることが期待される結果が出ている。6.K201結合コアの動きを可視化するため蛍光をK201結合コアにラベルする実験を行っているが、現在のところFRET可能なほどの良好なラベルを得るにはに至ってない。
2: おおむね順調に進展している
おおむね予定したとおりのことを行って成果を得ている。
1.リアノジン受容体のK201結合コアに結合しリアノジン受容体からのカルシウムリークを抑制するコンパウンドについて、in vitroでのスクリーニングからin vivoでのスクリーニングに移る。2.1つ下流のカルモジュリン結合ドメインについてそのK201結合ドメインとの連関について解明する。3.カルモジュリンの結合親和性を高めることが致死的不整脈の治療につながる可能性について、モデル動物で検討する。
実験のための薬品、研究を進めるための解析コンピュータなどの研究用消耗品。研究成果発表のための旅費に使う予定。
すべて 2011
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Circulation
巻: 124 ページ: 682-694
10.1161