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2011 年度 実施状況報告書

Dokファミリータンパク質の呼吸器疾患における役割

研究課題

研究課題/領域番号 23591115
研究機関東京大学

研究代表者

真嶋 隆一  東京大学, 医科学研究所, 助教 (00401365)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード喘息
研究概要

閉塞性肺疾患は気流制限を伴う肺疾患であり、喫煙や感染、その他の原因による血液細胞の活性化が主な原因と考えられている。抑制性アダプター分子Dokファミリータンパク質はこれらの血液細胞に発現し、チロシンキナーゼシグナルを負に制御している。本研究では、これら分子の遺伝子欠損マウスが呼吸器疾患、特に閉塞性肺疾患様病態や炎症との密接な関係の有無について検討する。さらにその他各種肺疾患モデルでこれらの分子が欠損した影響を精査する。こうした研究成果を踏まえ、本研究では、呼吸器内科学領域におけるアダプター分子の生理機能解明と、新たな閉塞性肺疾患の予測因子もしくは種々の肺疾患の増悪因子としての臨床的意義の確立を目指している。 そこで平成23年度は、呼吸器疾患におけるこれら遺伝子の機能を明らかにするため、遺伝子欠損マウスを用いてその生理的役割の検討を行った。特に、本年度は、種々の呼吸器疾患モデルにおける当該遺伝子の機能解明のための予備的知見を得ることを目的とし、まず未処置状態におけるこれらマウスの表現型の精査を行った。次に呼吸器疾患モデルの中で検討例が多い、卵白アルブミン誘導性気管支喘息モデルにおけるこれらの分子の生理的意義を解析した。以上の検討の結果、本研究によりチロシンキナーゼシグナルの制御破綻が呼吸器疾患の一因となることが示唆された。この結果を元に、チロシンキナーゼシグナルの上流および下流での制御因子をはじめとし、その他機能的な関連が予測される遺伝子につき注目し、呼吸器疾患における遺伝子の機能解明に関する研究を推進している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

気道過敏性に注目した喘息モデルの研究は当初の研究計画以上に進展したと思われるが、感染と急性肺傷害モデルの研究については若干の遅れがあるため。

今後の研究の推進方策

本年度に解析を進めた喘息を含む呼吸器内科領域疾患について、当初計画に従いDokファミリータンパク質の呼吸器疾患における遺伝子の機能解明に関する研究を推進する。また、平成23年度の研究成果より、チロシンキナーゼシグナルの破綻が呼吸器疾患の一因と考えられた。そのため、今後はチロシンキナーゼシグナル上流および下流の遺伝子および機能的な関連が予想される遺伝子も視野に入れ、研究を推進する。

次年度の研究費の使用計画

本年度は、当初検討を予定していた感染モデルと急性肺傷害モデルの動物実験の実施が未了であった。そこで、次年度の研究費を使用し、この未了分の解析を実施する。その他の研究計画に特筆すべき変更はない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Dok-1 and Dok-2 deficiency induces osteopenia via activation of osteoclasts.2011

    • 著者名/発表者名
      Kawamata A, Inoue A, Miyajima D, Hemmi H, Mashima R, Hayata T, Ezura Y, Amagasa T, Yamanashi Y, Noda M.
    • 雑誌名

      J Cell Physiol

      巻: 226 ページ: 3087-3093

    • DOI

      10.1002/jcp.22909

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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