研究課題
1.気管支拡張薬使用時の慢性閉塞性肺疾患における労作時呼吸困難の改善と脳皮質の活動: 気管支拡張薬を前投与した場合、労作時呼吸困難が改善した症例では呼吸困難に関連した前頭葉皮質活動が抑制される傾向がみられた。2.間質性肺炎における呼吸困難と脳活動目的:COPD患者でみられた、呼吸困難感と脳活動に関する関係が、他の呼吸器疾患でもどうようにあるか検討するため、間質性肺炎(IIPs)患者8名(低酸素群)にエルゴメータ運動負荷を施行した。その間、血圧、SpO2、心拍数、呼吸困難(Borg scale)を測定した。脳皮質活動は近赤外線分光法(光トポグラフィ)にて大脳皮質の酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)と還元ヘモグロビン(deoxy-Hb)濃度の変化を脳皮質各領域で計測した。結果:IIPs8例中4例で労作時にSpO2が90%と低下した。脳皮質領域のうちでは頭頂葉一次体性感覚野のoxy-Hb濃度が労作時呼吸困難Borgと相関がみられた(r = 0.72, p < 0.05)。結論:IIPs症例では運動時低酸素をきたす症例が多く、oxy-Hb濃度の変化を単純に脳皮質活動ととられることはできないが、体性感覚野の活動が労作時呼吸困難と関係することが示唆された。
3: やや遅れている
慢性閉塞性肺疾患の治療薬(気管支拡張薬)に対する反応と脳皮質活動との間に関連が見られた。
今後は症例を増やして、統計検定が可能な症例数を目標とする。
国際学会にて成果を報告し、論文投稿する。
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