研究概要 |
COPDは喫煙者や非喫煙者のコントール群に比較して有意にうつおよび睡眠障害の併存率が高いことが証明された。また、うつの併存は自殺との関連は見いだせなかったが、COPDの増悪と密接な関係があり、予後不良因子のひとつであることも証明された。ただし、COPD患者がうつや睡眠障害を発症する要因を特定することはできなかった。 本研究成果として、平成24年8月に国際的な呼吸器系医学雑誌に掲載した(Ito K, Kawayama T, Shoji Y, Fukushima N, Matsunaga K, Edakuni N, Uchimura N, Hoshino T.Depression, but not sleep disorder, is an independent factor affecting exacerbations and hospitalization in patients with chronic obstructive pulmonary disease.Respirology. 2012;17:940-9)。また、11月に東京で開催された第21回Pneumo Forumで本研究成果を発表した(川山智隆. 我が国におけるうつや睡眠障害併存COPD患者の臨床像および予後の解析と血中バイオマーカーの探索についての検討. 第21回Pneumo Forum)。 現在進行中のうつ発症機序に関する血中バイオマーカーについて5-HIAAがうつ発症に関与している可能性を見出した(Matsunaga K, Kawayama T, Miki Y, Hoshino T. Biomarkers in the patients with depressive COPD. ATS International conference 2012.5.19, San Francisco)。
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