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2011 年度 実施状況報告書

気管支鏡検体を用いたmicroRNAによる非小細胞肺癌の組織型診断

研究課題

研究課題/領域番号 23591131
研究機関北海道大学

研究代表者

品川 尚文  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20431372)

研究分担者 石田 卓  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (60322343)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード非閉塞性肺疾患癌
研究概要

2006年~2010年に当院で気管支鏡検体によりNSCLCの診断がなされ、切除術が施行された159例。125例で経気管支生検、117例で気管支擦過細胞診、5 例で経気管支針生検による診断が行われた。気管支鏡検体にて扁平上皮癌(Sq)と診断された37例のうち,術後Sqと診断されたものが34例、Sq以外のNSCLCが2例,小細胞癌(Sm)が1例であった。一方、気管支鏡でSqとは診断されなかったNSCLC(non-Sq)122例のうち、術後Sq以外のNSCLCであったものが112例、Sq9例、Sm1例であった。Non-Sqの肺癌が、気管支鏡でSqと診断されない感度(Sqと診断されることの特異度)は97.4%であった。またSqが気管支鏡でSqと診断される感度(Sqと診断されないことの特異度)は79.1%であった。気管支鏡で得られた検体のうち、細胞診(n=117)による気管支鏡でSqと診断されない感度(Sqと診断されることの特異度)は98.8%であった。またSqが気管支鏡でSqと診断される感度(Sqと診断されないことの特異度)は63.6%であった。これらの診断に用いられた免疫染色はTTF-1, p63を用いて行ったが、その主な目的は転移性肺腫瘍との鑑別を目的として行われたものであった。現在、これらの組織を系統的に免疫染色する方針で検体の収集を計っている。また、microRNAによる判別が可能か検討を行うため、気管支鏡細胞診検体からRNAを保存するためのバッファーへの適切な処理方法、保存方法などの検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

気管支鏡検体の新たな切り出しや、手術検体の新たな切り出しに時間を要する。特に気管支鏡検体は微小検体であり、腫瘍組織が採取された検体の一部にしかない場合もあり、新たな切り出しが困難な場合も珍しくはない。またホルマリン固定された手術後検体からRNAの検体を採取することが、かなり難しいことを考えると、何らかの方法の改善が必要と考えている。

今後の研究の推進方策

retroな解析にパワーをさくよりも、今後の気管支鏡検体を利用して前向きな検討を行った方が、検討は行いやすい。RNAの保存方法の検討と合わせ、これらの問題を解決すべきと考えている。

次年度の研究費の使用計画

主に新たに採取した検体を用いての検討を予定する。Sq, non-Sqの判断については、基本的に病院病理の判断を利用し、必要に応じて免疫染色の追加をお願いすることとしたい。その上で、細胞診検体からRNAの抽出を検討するが、どの程度の細胞量があれば予定の検討が可能かpreliminaryな検討を繰り返し今年度中に方法を確立したい。分担者である、福島県立医科大学石田先生が35円の残額を生じたが、今年度中に使用する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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