肺胞上皮細胞の傷害は肺線維化の初期事象の一つと考えられており,高度な傷害が起きれば肺胞上皮は正常に修復できず,線維化に至る.一方,肺線維化における細気管支上皮細胞の役割については不明である.クララ細胞は末梢細気管支に存在する気道上皮細胞である.ナフタレン投与マウスモデルを使用し,クララ細胞が脱落した状態のマウスに、ブレオマイシン(BLM)を投与し,投与14日後の気管支肺胞洗浄液の解析,組織学的評価を施行したところBLM肺臓炎が抑制されていた.マウスBLM肺臓炎を増悪させる役割をクララ細胞は役割を担っており,クララ細胞と肺胞上皮細胞間には何らかのクロストークが存在すると考えられた.
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