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2011 年度 実施状況報告書

新たな緑膿菌感染症の予防戦略-線毛の断片化ペプチドによるワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23591152
研究機関大分大学

研究代表者

門田 淳一  大分大学, 医学部, 教授 (50233838)

研究分担者 平松 和史  大分大学, 医学部, 准教授 (80301381)
白井 亮  大分大学, 医学部, 助教 (60437837)
岸 建志  大分大学, 医学部, 助教 (20347024)
石井 寛  大分大学, 医学部, 助教 (60398146)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード緑膿菌線毛 / ペプチド / ワクチン / 樹状細胞
研究概要

平成20~22年度基盤研究(C)「緑膿菌感染症の制御に向けた新戦略-線毛を標的としたワクチン療法の開発」において緑膿菌線毛蛋白の101-120残基(TFQTGTSSPKNATKVITLNR)に相当するペプチド6が、マウス骨髄由来樹状細胞(JawsII)から炎症性サイトカイン産生を亢進させ、ペプチド刺激によりJawsII細胞のMHC-classII発現を誘導し、樹状細胞が成熟化することを示した。今回の研究においてはC57BL/6マウスの脾臓から磁気マイクロビーズ法によってCD4+ + CD62L+-T細胞(=ナイーブT細胞)を分離し、ペプチド6、PBS(negative control)、PAO-1株超音波破砕抗原(positive control)で刺激したJawsII細胞を0.75%ホルマリン処理後、様々な細胞比率で混合培養した。培養後の上清中のIFN-γ、IL-10濃度測定およびナイーブT細胞のBrdU取り込み状況を検討した。ナイーブT細胞と刺激JawsII細胞を20:1で混合培養してもBrdUの取り込み増加はペプチド6、PBS、PAO-1破砕抗原刺激群、いずれの群でも認めなかったが、20:4で混合培養するとPAO-1破砕抗原刺激群ではBrdUの取り込み増加を認めた。しかしながらペプチド刺激群ではその増加は認めなかった。また培養上清中のIFN-γやIL-10の濃度は、20:8、20:4、20:2、20:1の各細胞比で検討を行ったが、20:4の混合培養にてPAO-1破砕抗原刺激群で最も高値となった。ペプチド6刺激群ではIFN-γ濃度は242pg/mlとPBS刺激群に比較し有意差は認めないものの、上昇していた。一方、IL-10濃度の上昇はペプチド6刺激群では認めなかった。これらの結果はペプチド6によるJawsII細胞を介したナイーブT細胞の一部活性化を示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

樹状細胞とナイーブT細胞を混合培養し、ナイーブT細胞の活性化を検証する実験が、当初想定していた細胞比率では十分な活性化を検出できず、様々な細胞比率での検討が必要であった。このため、平成23年度に予定していた実験のうちin vivoでの検討が実施できていないものの、研究全体としてはおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

in vitroでペプチド6を用いて刺激した樹状細胞をマウスに投与することで緑膿菌感染症に対する防御効果を検討する。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度分の研究費でin vivoでの実験を推進するために、マウスの購入を行う。また平成23年度と同様にペプチド合成や細胞培養用培地、フローサイトメトリー用抗体などの消耗品の購入を行う。さらに成果発表のために学会出張旅費の費用を計上する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 特異的免疫誘導因子としての緑膿菌線毛蛋白構成ペプチドの機能解析

    • 著者名/発表者名
      橋永一彦,岩田敦子,園田尚子,大谷哲史,吉岡大介,梅木健二,石井寛,岸建志,白井亮,時松一成,平松和史,門田淳一
    • 学会等名
      第85回日本感染症学会総会学術講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      平成23年4月21-22日

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公開日: 2013-07-10  

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