研究課題/領域番号 |
23591164
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
功刀 しのぶ 日本医科大学, 医学部, 助教 (30350036)
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研究分担者 |
福田 悠 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60097037)
寺崎 泰弘 日本医科大学, 医学部, 講師 (50332870)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 間質性肺炎 / 血管新生 / 血管新生抑制薬 / microRNA |
研究概要 |
I.IV型コラーゲンはα1-α6の6種のポリペプチド鎖の3本から構成され、私たちは、間質性肺炎の中のびまん性肺胞傷害(DAD)、通常型間質性肺炎(UIP)の腔内線維化巣および筋線維芽細胞周囲には、そのα鎖の中でもα1(IV),α2(IV)鎖の強い陽性所見を見いだし発表を行った。.Urushiyama H, Terasaki Y, Amenomori S, Tersaki M, Kunugi S(6/9),Et al 4. The localization of chains of Type IV collagen in diffuse alveolar damage. ATS(American Thoracic Society)International Conference 2011.5更に培養ヒト線維芽細胞をTGF-βで筋線維芽細胞化するとα4(IV)やα6(IV)の増加は認めないが、α1(IV)やα2(IV)の分泌量が明確に増加することを確認しています。II.マウスブレオマイシン肺炎モデルの作成と血管新生抑制薬の投与時期、量の検討を行っています。III. 通常型間質性肺炎は近年臨床画像的診断が行われ、肺生検が行われない傾向にあるため過去のパラフィンブロックを用いた検討を行う必要があり、最近注目されているmicroRNAはパラフィン切片からの抽出の可能性がmRNAより安定しているため、間質性肺炎の研究への応用が必要と考えられます。まず、人肺胞上皮細胞(A549),気道上皮細胞(BEAS-2B)の上清から分泌型microRNAを抽出しました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
(1)動物実験室がパスツレラ感染のため一か月間使用できず、動物モデルの作成が遅れました。(2)新しい手法として、microRNAの検討を加え、その手技の取得を行いました。
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今後の研究の推進方策 |
(1)マウスブレオマイシン肺炎モデルにおいて、コントロールと線維化期、血管新生抑制薬を投与したときの線維化期、またmicroRNAの発現が知られている胎生期肺でのmicroRNAの網羅的解析を行う。(2)マウスブレオマイシン肺炎の肺胞洗浄液で(1)の結果より得られたmicroRNAの検討を行う。(3)人血管内皮細胞と線維芽細胞の共培養を用いて、上記で得られたmicroRNAとターゲット遺伝子の検索を行い、血管新生に関わるmicroRNAとそのターゲット遺伝子の同定。(5)上記microRNAを人間質性肺炎での発現の検討を行う(In situ hybridization)。
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次年度の研究費の使用計画 |
(1)マウス肺法洗浄液での総細胞数、培養細胞の細胞数を客観的に評価するために全自動細胞カウンターの購入 約30万円 (2)動物実験に係る試薬 10万円 (3)細胞の購入と試薬 30万円 (4)RNA、microRNA抽出とRT-PCR関連の試薬 50万円 (5)蛋白関連の試薬 10万円 (6)microRNAのIn situ hybridizationのprobe購入 60万円 (7)講習会参加費 20万円
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