研究概要 |
平成23年度は以下の手順で研究を実施した。ヒト腎臓細胞由来iPS細胞の樹立1、ウイルス産生:山中4因子を導入する為にPlat-E細胞に4因子のベクターとpSVGL-1をtransfectionし、48時間御に得られたウイルスを回収する。2、遺伝子導入:Polybrene 4μg/mlの存在下で、24時間ウイルス液中でヒト腎臓細胞を培養し、4因子を導入する。遺伝子を導入したヒト腎臓細胞は6日間維持培養用の培地で培養し、6日目にMEF (mouse embryonic fibroblast)へ播種し、その後ES細胞用培地で培養する。3、コロニー選択:一日おきに培地を交換し、14-21日コロニー形成を観察し、メサンギウム細胞、近位尿細管細胞それぞれから24コロニーを選択する。4、クローンの選択:得られたクローンのコロニーの未分化能を確認するため、ALP、Oct、Nanog、SSEA-3、SSEA-4、TRA1-60、TRA1-81の染色を行う。24コロニーのうち、染色が良好なクローンを12個ずつ選択する。5、未分化能の確認:選択したクローンの未分化能をPCR(Oct, Nanog, Rex-1)、FACS (Oct,SSEA-3、SSEA-4、TRA1-60、TRA1-81)で評価し、メサンギウム細胞、近位尿細管細胞それぞれから、12クローンのうち、上位6クローンを選択する。23年度では、6つのクローンが得られ、現在Affimetrix社Human Genome U133A Plus2.0によりマイクロアレイ解析中である。
|