本年度は、腎臓由来iPS細胞から腎臓構成細胞への分化誘導を試みた。Infinium解析で得られた遺伝子を特異的かつ強制的にOFFあるいはONとすることにより、腎臓由来iPS細胞から効率良く腎臓構成細胞を分化誘導する。さらに、分化誘導された細胞を既報のデバイスに播種し、SCIDマウスへ移植することにより、次世代人工腎臓として機能するか評価した。 1、 脱メチル化(活性化)すべき5遺伝子に関しては、iPS樹立時と同様にPlatE法を用い、レトロウイルスにより強制発現させる。メチル化が維持される(不活性化)5遺伝子については、siRNAを用いて遺伝子発現を抑制する。 2、 1の処置後、2-4週間培養し、腎臓系統のマーカー発現をreal time PCRで評価し、siRNAおよびレトロウイルスの条件を最適化する。 3、 2で最適化された条件で、更に2-8週間分化誘導を行い、組織染色により腎臓構成細胞への分化を検証する 1-3により、効率良く腎臓構成マーカー発現細胞が得られた。
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