研究課題
申請者らは、文部科学省再生医療の実現科プロジェクト-iPS拠点事業において、ヒト腎臓由来iPS細胞には腎臓細胞としての細胞記憶が残されており、これにはDNAメチル化の異なる遺伝子群が関与していることを見いだした。本研究では第一に、腎臓由来iPS細胞の細胞記憶を担うターゲット遺伝子を同定し、ヒトiPS細胞から効率良く腎臓構成細胞を分化誘導する方法の確立を目的とする。一方、Lanzaらはクローン牛を用い、クローン腎臓の構成細胞を埋め込み型デバイスへ播種し、ウシにおける埋め込み型腎臓ユニットの作成に成功している(Nature Biotechnology, 2002)。本研究では、第二に、ヒトiPS細胞から分化誘導された腎臓構成細胞を用い、Lanzaらの報告したデバイスを用いてSCIDマウスに移植し、次世代人工腎臓作成の為の基礎データを得る事を目的とする。平成26年度においては、平成25年度までで終えることのできなかった研究を行った。Infinium解析で得られた遺伝子を特異的かつ強制的にOFFあるいはONとすることにより、腎臓由来iPS細胞から効良く腎臓構成細胞を分化誘導する。さらに、分化誘導された細胞を既報のデバイスに播種し、SCIDマウスへ移植することにより、次世代人工腎臓として機能するかを検討した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)
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