研究課題/領域番号 |
23591184
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉川 真弘 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (20447410)
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研究分担者 |
菱川 慶一 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (50255460)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | iPS細胞 / メチル化 |
研究概要 |
平成23年度は新たなヒト腎臓由来iPS細胞を樹立し、epigenetics制御薬による腎臓組織幹細胞への分化誘導を試み、以下の手順で実施した。(1) ヒトメサンギウム細胞からiPS細胞の樹立: 1, 培養ヒトメサンギウム細胞に、プラスミドベクターを用いて、Oct4、Sox2、Klf4、c-Mycの4遺伝子を導入する。2, 遺伝子導入の1週間後に感染細胞をfeeder細胞上に播種し、iPS培養用mediumで培養を行う。3, 出現しはじめたiPS細胞のコロニー器械的にpick upし、新たなfeeder細胞上で培養し増殖させる。(2) ヒトfibroblast由来iPS細胞、既にヒト腎臓上皮から樹立したiPS細胞(hR-iPS細胞)、及び今回樹立したヒトメサンギウム細胞由来iPS細胞と、各々の樹立元細胞からDNAを抽出し、連携研究である東京大学油谷研究室でHumanMethylation27_BeasChipを用いた包括的DNAメチル化解析(Infinium beadarray system)を行った。(3)上記(1)にて樹立したヒトメサンギウム由来のiPS細胞、ヒト腎上皮細胞由来のhR-iPS細胞、およびヒトfibroblast由来iPS細胞を用い、胚葉体形成法による分化誘導を行い、経時的に細胞を回収し、包括的DNAメチル化解析を行う。(2)で得られたメチル化プロファイルとクラスター解析を行い、樹立基の腎臓細胞のメチル化プロファイルと最も近いクラスターが得られる培養日数を決定した。以上の結果、適切な培養日数が7日と決まり、これを基に24年度へと研究を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞の樹立や解析は順調であり、予定どおりに研究を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度においては、平成23年度で最適化した条件(胚葉体形成法+epigenetics制御薬処理)でヒト腎臓由来iPS細胞を培養し、FACSにより腎臓組織幹細胞を分離する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究の進行を加速するため、補助者を採用し、一部を人件費(謝金)に使用予定である。
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