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2012 年度 実施状況報告書

アミロイドβ依存性に異常タウリン酸化を誘導する分子群の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 23591234
研究機関新潟大学

研究代表者

池内 健  新潟大学, 研究推進機構, 准教授 (20372469)

キーワード遺伝子発現
研究概要

アルツハイマー病の脳内にはアミロイドβで構成される老人斑とリン酸化タウにより形成される神経原線維変化が特徴的に認められる.時間的な病態としては,アミロイドβ蓄積がアルツハイマー病の最も初期のイベントであり,それに引き続きリン酸化タウの凝集蓄積が生じる.アミロイドβ蓄積に関する分子病態の理解が進む一方で,アミロイドβ蓄積によりタウリン酸化が生じる分子メカニズムのについては未だ不明な点が多い.本研究では,アミロイドβ依存性にタウリン酸化を誘導する分子群を同定することを目的としている.
本研究では,研究代表者らが開発したアミロイドβ依存性に異常タウリン酸化をin vitroで再現する共培養システムを用いて解析を行っている.各種アミロイドβを産生するドナー細胞と,内在性タウを発現する初代神経培養細胞(レシピエント細胞)の共培養を行い,アミロイドβ依存性に異常リン酸化タウが生じることをウエスタンブロットにより確認した.この培養細胞から全RNAを回収し,RNA品質をRIN(RNA integrity number)スコアで評価したところ,良好な値を得た.
回収したRNAを用いてRNA発現解析チップを用いて網羅的な解析を行い,過剰アミロイドβ依存性に発現が変動する分子を,それぞれ増加群,減少群とに区分しリストを作成した.特に変動が強かった分子については,TaqManプローブを用いたリアルタイムPCRによる発現解析を行い,発現チップ解析との相関を解析した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究はおおむね研究計画にそって順調に進展している.大きな支障は生じていない.

今後の研究の推進方策

網羅的な解析により得られた結果について,個々の分子レベルの発現解析を行うとともに,変化がみられた遺伝子群の意味づけを行っていく必要がある.

次年度の研究費の使用計画

発現解析に用いる試薬の納期が遅れたため,本年度未使用額は次年度の消耗品の経費として使用します.研究を遂行をする上での支障は生じない.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Hyperphosphorylation of tau induced by naturally secreted amyloid-b at low nanomolar concentrations is modulated by insulin-dependent Akt-GSK3 signaling pathway2012

    • 著者名/発表者名
      Tokutake et al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem

      巻: 287 ページ: 35222-35233

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.348300

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification of a TPR-like domain in the Nicastrin subunit of g-secretase using synthetic antibodies.2012

    • 著者名/発表者名
      Zhang et al.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA

      巻: 109 ページ: 8534-8539

    • DOI

      10.1073/pnas.1202691109

    • 査読あり
  • [学会発表] HDLSの分子病態と白質を主病変とする他疾患との鑑別

    • 著者名/発表者名
      池内 健
    • 学会等名
      第53回 日本神経学会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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