研究課題
筋萎縮性側索硬化症や球脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患における運動神経軸索興奮特性の変化などについて、患者における研究なども継続的に行い報告し、またその成果の一部を論文の形で公表した。筋萎縮性側索硬化症の疾患動物モデルにおけるイオンチャネル発現変化と興奮特性の変化、およびその臨床症状との関連については、ラットモデルやカニクイザルモデルなど他の動物を用いた実験系も用いてデータを収集し、その研究成果の一部については論文の形でBrain誌において共同研究の形で報告した。また臨床的には、筋萎縮性側索硬化症における軸索神経軸索興奮特性の変化の疾患予後に対する影響について解析を行い、平成23年度難治性疾患克服研究事業神経変性疾患に関する調査研究班の班会議において前年度に引き続いて発表し、また論文の形でJournal of Neurology, Neurosurgery, and Psychiatry誌において公表した。球脊髄性筋萎縮症に関しては、酢酸リュープロレリンによる治療介入の効果の研究に従事し、その臨床効果および軸索興奮特性に与える影響について論文の形による公表を準備中である。また広く神経変性疾患におけるイオンチャネル異常などについても研究を行い、論文報告を行った他、第41回日本臨床神経生理学会学術大会のシンポジウムにおける招待講演などにおいて発表を行った。
2: おおむね順調に進展している
東日本大震災とその後の節電により予定していた実験の一部が実験施設の都合により本年度に行うことができなかったものの、その他の分野の研究を進めることにより全体としては順調に進んでいる。
既存の資材を用いることにより17000円ほどの残金が生じたがこれは次年度以降の消耗品費用として使用予定である。筋萎縮性側索硬化症における持続性ナトリウムチャネル障害について、臨床面及び動物モデルにおいて研究を継続する。
電極などの消耗品や動物実験に必要な経費に使用する。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (2件)
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