研究課題
平成25年度は、前年度までに確立したプリズムで視覚誤差を与えたときの運動適応課題を、より臨床の場で簡便に施行可能なようにタッチパネルで行うシステムを使用して研究を継続した。この方法を用いたときのプリズム順応の正常値を、神経変性疾患患者に年齢がマッチするために高齢者でも確立した。このことにより、臨床の現場で小脳機能の障害の検出に用いる準備が整った。まず、純粋型小脳変性症の患者さんにて検査を行い、この方法でのプリズム順応のパラメーターが障害されていることを示した。このプリズム順応の障害は、これまでに小脳症状として観察されてきた四肢の動きの拙劣さなどの運動失調の評価とは相関しないことが分かった。このことから、プリズム順応を用いて新たな小脳機能障害を検出できる可能性が示唆された。このことを踏まえて、従来小脳の関与が発生機序に関与すると示唆されるものの、臨床症状としては従来の小脳失調はみられない神経疾患にも応用を進めた。更に、小脳の連発刺激を与えた後にプリズム順応が変化するという知見も得た。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 3件)
Brain Stimul
巻: 7 ページ: 74-9
10.1016/j.brs.2013.09.013
J Neurophysiol
巻: 111 ページ: 26-35
10.1152/jn.00515.2013.
J Neurol Sci
巻: 331 ページ: 174-6
10.1016/j.jns.2013.06.005.
巻: 109 ページ: 1626-37
10.1152/jn.00980.2011.