本研究は筋萎縮性側索硬化症(ALS)と脊髄小脳変性症(SCD)における共通蛋白を明らかにすることである。TDP-43とATXN蛋白は結合している可能性があり、病理組織学的に証明する (1)ALSのCAGリピート数は正常範囲内。(2)ALSにおけるTDP-43とATXN蛋白は細胞質に認められ、細胞質内封入体は認められなかった。海馬歯状回における細胞質内封入体にはATXN2の抗体が発現していた。(3) SCDにおけるTDP-43蛋白はSCA2の脊髄前角細胞の核内、細胞質内、核内封入体内に発現し、SCDの神経細胞死に重要な意味を持つものと思われる。
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