研究課題
平成26年度は前年度に引き続きParkinson病(PD)と認知機能障害の関連について検討した。近年、PDでは振戦・筋強剛・無動などの運動症状のみならず認知機能障害を早期から伴うことが示されつつあり、この障害がPDのADL障害に関連していることが明らかにされつつある。ADL障害の背景に社会行動異常がある可能性がある。前年度までは、パーキンソン病の運動症状とThe Montreal Cognitive Assessment(MoCA)、The Neurolobehavioral Cognitive Status Examination(COGNISTAT)を用いた。今年度は、それらに加えて、The modified six elements testを用いて検討し、認知機能障害と運動症状の内容との関連を探った。さらに、側頭葉てんかんなどの扁桃体に病変のある各種の疾患で社会的認知機能障害を表情認知課題や意思決定課題を用いて検討した。これらの検討結果を総合すると、ヒトの社会行動に辺縁系特に偏桃体が果たす役割は大きいと考えられた。今後はアクティベーションスタディーでもこの結果を検証したい。また、PDでは薬物療法によって、これらの認知機能障害が改善するか否か、どの薬物がより効果的か、などを探りたい。
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Neurology and Clinical Neuroscience
巻: 3 ページ: 89-93
DOI: 10.1111/ncn3.153
巻: 3 ページ: in press
10.1111/ncn3.12002