研究課題/領域番号 |
23591297
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
竹本 稔 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60447307)
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研究分担者 |
横手 幸太郎 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20312944)
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キーワード | Semaphorin3g / 心腎連関 / 糖代謝 |
研究概要 |
本研の目的は①セマフォリン3g (Sema3G)の糖代謝に対する役割を明らかにする。② Sema3Gの動脈硬化病変形成における役割を明らかにする。③ 新しいバイオマーカーとしてのSema3Gを用いることができるかを臨床検体を用いて検証することである。本年度は特に①に関して検討を進めた。元来、Sema3Gは神経ガイダンスの負の調節因子であることが報告されており、Sema3Gノックアウトマウス(Sema3G KO)の膵島周囲の神経支配に関して検討した。その結果、抗PGP9.5抗体で染色される神経繊維がSema3G KOでは有意に増加していることを明らかにした。さらに交感神経神経を抗Tyrosine Hydroxylase 抗体を用いて、副交感神経を抗vesicular acetylcholine transporter抗体で染色した結果、通常、交感神経終末は膵島周囲に配置しているのに対して、Sema3Gノックアウトマウスでは膵島内への交感神経の陥入が観察された。この神経終末の配列異常は電子顕微鏡下でも観察された。さらに膵島構成細胞を検討した結果、α細胞数の増加が観察された。糖代謝に対する影響を検討した結果、Sema3G KOでは空腹時のグルカゴン濃度が低く、インスリン負荷後の血糖値の回復が野生に比し遅れていた。以上の結果より膵島で発現しているSema3Gは膵島周囲の神経支配やα細胞数の制御を介して糖代謝に関与している可能性が示唆されている、
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね計画に則って行っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度も計画通り、① Sema3Gの糖代謝に対する影響を引き続き検討する。Sema3Gをアデノウイルスを用いて肝臓に過剰発現させた時の空腹時血糖に対する影響や糖負荷に対する反応を検討する。② Sema3Gの臨床応用として、ヒトSema3Gに対する3種類のペプチド抗体を用いて、ELISAの系を立ち上げて、糖尿病、脂質異常症、高血圧患者の血液中、尿中Sema3G濃度と各種臨床パラメーターとの関連を検討する。③ Sema3Gの血管機能に関する検討 特に動脈硬化との関連を検討する。 ②に関しては平成24年度に作成した抗体の特異度が低く、新たなペプチド配列に対する抗体の作成を予定している。③に関してはApoEノックアウトとSema3G KOとの交配が進んでいる。
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次年度の研究費の使用計画 |
新しいペプチド抗体の作成やELISAの立ち上げ等に使用予定である。
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