研究課題/領域番号 |
23591321
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
粟田 卓也 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40184303)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 1型糖尿病 / 感受性 / SNP / variant / 感受性 |
研究概要 |
最近になり、白人において多くの非HLA感受性遺伝子が明らかになり、日本人においてもインスリン遺伝子(INS)、CTLA4、IL2RA、ERBB3、CLEC16Aなどとの関連が判明している。しかしながら、明らかになった非HLA感受性遺伝子の効果は弱く、関連の原因となっている遺伝子あるいは多型も明確ではない。そのため、次世代シーケンスを用いた変異・多型解析を1型糖尿病候補遺伝子(非HLA)について行い、日本人1型糖尿病感受性への関与を検討した。 1型糖尿病96症例と健常コントロール96例について、等量のゲノムDNAを48例ずつ混合した4つのpooled DNAを作成した。INS、CTLA4、IL2RAなどの既知の感受性遺伝子とAIRE、WFS1などの候補遺伝子を合計24遺伝子ピックアップし、各遺伝子のエクソン領域のPCR増幅産物をpooled DNA毎にすべて混合した。次に、Illumina Genome Analyser IIxによる次世代シーケンス解析を行い(76bpシングル)、得られたリードからvariant(SNP)の検出を行った。 24遺伝子中の18遺伝子において、アミノ酸置換を伴うSNPが合計57個同定され、そのうちの38個(67%)がrare variant(対照におけるMAF<0.05)であった。得られたvariantについて、当科および共同研究施設の症例・対照について関連解析を行いつつある。 次世代シーケンスは膨大な配列データが一挙に得られ、変異・多型を網羅的に解析する有力な手法であり、特にrare variantの解析に有効と思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
次世代シーケンスの有効性が確認され、すでに候補遺伝子においてアミノ酸置換を伴うSNPが多数同定されている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、多施設共同研究により、多数例での関連解析を行い、感受性あるいは抵抗性SNPの同定を進める。 同時に、ゲノムワイドのエクソーム解析技術が進展していることから、当科の症例100例~200例について、全遺伝子を対象とした次世代シーケンス解析を行う。特に、ナンセンス変異などの重篤な影響をもたらすvariantの検出を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
関連解析のためのSNPタイピング、およびエクソーム解析の受託費に充当する。なお、ゲノムワイドのエクソーム解析に提出するサンプルの選別・前処理に時間を要したことから、本年度の研究費の一部を次年度の研究費と合わせてエクソーム解析の受託費に使用する予定である。
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