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2012 年度 実施状況報告書

次世代シーケンスを用いた日本人1型糖尿病における新規感受性SNPの同定

研究課題

研究課題/領域番号 23591321
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

粟田 卓也  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40184303)

キーワード1型糖尿病 / 感受性 / バリアント / 日本人
研究概要

日本人において、1型糖尿病の感受性遺伝子として、HLAクラスII(DRB1、DQB1)遺伝子以外に、インスリン(INS),CTLA4,IL2RA,ERBB3,CLEC16Aなどの遺伝子が報告されている。しかし明らかになった非HLA感受性遺伝子の効果は弱く,他にも多くの非HLA1型糖尿病感受性遺伝子が存在していると考えられる。
昨年度の研究実績に記載した1型糖尿病候補遺伝子の次世代シーケンサーによるリシーケンス解析に引き続いて、全ゲノムのエクソーム解析を行った。
当科の1型糖尿病患者群(157症例)と健常対照群(96例)について、複数例のゲノムDNAを等量混合したプールDNA(患者群3または4例ずつ43プール、対照群8例ずつ12プール)を用意し、各プールからエクソームキャプチャーとシーケンス解析をおこなった。エクソームキャプチャーにはIllumina TruSeqおよびNimbleGen SeqCap EZをもちいた。シーケンス解析にはIllumina HiSeq2000を用いた(マルチプレックス、100 bpシングル)。各プールについて平均6,000万リード(60億塩基)のリードを得た。 BWAをもちいてリードをリファレンスゲノムにマップし、SAMTOOLSによりバリアントを検出した。非同義置換あるいはストップコドン変異をもたらすバリアントについて、全プールを統合して患者群と対照群それぞれのアレル頻度を算出し、患者群・対照群間における関連解析を行った。有意差レベルが高いバリアントを選別し、さらに多数例(合計1600例以上)について、関連解析を施行中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

エクソーム解析からは非常に多くの塩基配列が得られるが、そのアノテーション・アーチファクトの除去などが予想以上に困難であることが判明し時間がかかったが、多数例での関連解析に現在進んでおり、研究期間内に新規の感受性バリアントが同定できることを期待している。

今後の研究の推進方策

予定通り最終年度である平成25年度で終了する予定である。得られた成果により、新たな研究課題の申請を検討する。

次年度の研究費の使用計画

多数例でのバリアントを同定するための試薬代に使用する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 急性発症典型1型糖尿病2012

    • 著者名/発表者名
      粟田卓也
    • 雑誌名

      日本臨床

      巻: 70(増刊号3) ページ: 358-364

  • [雑誌論文] 1型糖尿病の遺伝因子~日本と欧米の共通点・相違点~2012

    • 著者名/発表者名
      粟田卓也
    • 雑誌名

      Diabetes Frontier

      巻: 23(3) ページ: 267-278

  • [雑誌論文] 1型糖尿病遺伝子解析の最新情報2012

    • 著者名/発表者名
      粟田卓也
    • 雑誌名

      月刊糖尿病

      巻: 4(9) ページ: 120-130

  • [学会発表] 1型糖尿病の遺伝因子:次世代シーケンサーを用いた解析を含めて

    • 著者名/発表者名
      粟田卓也
    • 学会等名
      日本糖尿病学会
    • 発表場所
      横浜
    • 招待講演
  • [学会発表] 次世代シーケンサーをもちいたエクソーム解析による日本人1型糖尿病感受性遺伝子の網羅的探索

    • 著者名/発表者名
      粟田卓也
    • 学会等名
      1型糖尿病研究会
    • 発表場所
      唐津
  • [学会発表] A rare GLIS3 variant associated with resistance to type 1 diabetes

    • 著者名/発表者名
      Takuya Awata et al.
    • 学会等名
      The European Association for the Study of Diabetes
    • 発表場所
      Berlin, Germany

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公開日: 2014-07-24  

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