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2013 年度 実績報告書

次世代シーケンスを用いた日本人1型糖尿病における新規感受性SNPの同定

研究課題

研究課題/領域番号 23591321
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

粟田 卓也  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40184303)

キーワード1型糖尿病 / 感受性 / SNP / バリアント / GLIS3
研究概要

日本人において、1型糖尿病の感受性遺伝子として、HLAクラスII(DRB1、DQB1)遺伝子以外に、インスリン(INS), CTLA4, IL2RA, ERBB3, CLEC16Aなどの遺伝子が報告されている。しかし明らかになった非HLA感受性遺伝子の効果は弱く,他にも多くの非HLA1型糖尿病感受性遺伝子が存在していると考えられる。そのため、次世代シーケンスを用いた変異・多型解析を1型糖尿病候補遺伝子(非HLA)について 行い、日本人1型糖尿病感受性への関与を検討した。
1型糖尿病96症例と健常コントロール96例について、等量のゲノムDNAを48例ずつ混合した4つのpooled DNAを作成した。INS、CTLA4 、IL2RAなどの既知の感受性遺伝子とAIRE、WFS1などの候補遺伝子を合計24遺伝子ピックアップし、各遺伝子のエクソン領域のPCR増幅産物をpooled DNA毎にすべて混合した。各々について次世代シーケンス解析を行い、バリアントの検出を行った。
24遺伝子中の18遺伝子において、アミノ酸置換を伴うSNPが合計56個同定され、そのうちの34個が低頻度バリアント(対照における MAF<0.05)であった。得られたバリアントについて、当科および共同研究施設の症例・対照について関連解析を行い、GLIS3遺伝子のA908Vバリアントが1型糖尿病に抵抗性であることを見いだした(Haldane’s odds ratio = 0.046, p = 8.21 x 10-4, and pc = 2.22 x 10-2)。
白人以外では1型糖尿病に関連する低頻度バリアントは初めての報告である。今後、さらに全エクソーム解析による感受性/抵抗性バリアントの同定を行いたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] A low-frequency GLIS3 variant associated with resistance to Japanese type 1 diabetes2013

    • 著者名/発表者名
      Awata T, Yamashita H, Kurihara S, Morita-Ohkubo T, Miyashita Y, Katayama S, Kawasaki E, Tanaka S, Ikegami H, Maruyama T, Shimada A, Takahashi K, Kawabata Y, Kobayashi T, Nishida N, Mawatari Y
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 437 ページ: 521-525

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Diagnostic criteria for acute-onset type 1 diabetes mellitus (2012)2013

    • 著者名/発表者名
      Eiji Kawasaki, Taro Maruyama, Akihisa Imagawa, Takuya Awata, Hiroshi Ikegami, Yasuko Uchigata, Haruhiko Osawa, Yumiko Kawabata, Tetsuro Kobayashi, Akira Shimada, Ikki Shimizu, Kazuma Takahashi, Masao Nagata, Hideichi Makino, Toshiaki Hanafusa
    • 雑誌名

      J Diabetes Invest

      巻: 4 ページ: 221-225

    • DOI

      10.1007/s13340-013-0122-2

    • 査読あり
  • [学会発表] 膵β細胞に対する免疫寛容の破綻として発症する1型糖尿病

    • 著者名/発表者名
      粟田卓也
    • 学会等名
      第17回日本適応医学会
    • 発表場所
      埼玉県さいたま市
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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