研究課題
1.平成24年度に作成した遺伝子導入動物の表現型解析を引き続き行った。導入コピー数の異なる膵β細胞特異的Ube2e2トランスジェニックマウス(β-Ube2e2-Tg-high n=8, β-Ube2e2-Tg-low n=9)およびそのコントロールマウス(wt n=9) に生後8週齢より高脂肪高ショ糖食を投与し24週まで観察した。野生型マウスにおいて高脂肪、高ショ糖食投与により体重が39.6±3.3g(20週齢時)と通常食飼育したlittermate(30.7±3.5g)に比して顕著な体重の増加を認め、食事誘発性肥満のモデルとして適していると判断された。高脂肪食高ショ糖食開始4週後よりβ-Ube2e2-Tg-high およびβ-Ube2e2-Tg-low n=9において血糖値に差がみられた。また、β-Ube2e2-Tg-high では体重の増加が他の2群に比して少ない傾向が観察された。Ube2e2導入が血糖値、体重への影響に及ぼす影響について独立した実験群を用いて(wt n=10, β-Ube2e2-Tg-high n=8)再現検証を行っている。2.UBE2E2領域の遺伝子多型検索と2型糖尿病発症リスクとの関連解析平成24年までにダイレクトシークエンス法にて同定したUBE2E2領域の遺伝子多型626個のうち、未解析かつインベーダー法にて遺伝子型の判定が可能なものは341個であった。これらの341個の遺伝子多型を糖尿病3000人、コントロール3000人を対象にマルチプレックスPCRインベーダー法にて判定を試みており、現時点までに305個遺伝子多型のタイピングを行った。
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