研究課題/領域番号 |
23591383
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 正行 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90513820)
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キーワード | NF-kappaB / T cell biology / T cell receptor |
研究概要 |
①MOV10のNF-kappaBに対する影響:MOV10強発現Jurkat細胞株において、CD3/CD28刺激後のNF-kappaB活性が低下していることが認められた。 ②CKIP-1の同定と機能解析:レンチウイルスライブラリーを用いたスクリーニングより、我々がすでに得ているNF-kappaBが恒常的に活性化している遺伝子変異導入細胞株においてNF-kappaBの活性が非活性化する遺伝子CKIP-1を昨年度同定した。本年度はこの遺伝子に対する機能解析を行った。CKIP-1分子はT細胞においてPMAやPKCthetaの刺激によるNF-kappaBの活性化を抑制していた。またこの分子はCARMA1と結合しており、その結果上流の分子であるPKCthetaとの結合と競合することが判明した。またCARMA1のCC domainとCKIP-1のPH domainが両者の結合に必要であり、CKIP-1のPH domain 欠損分子はCARMA1と結合できずNF-kappaBの抑制効果もないこともわかった。この分子のNF-kappaBに対する役割は未だ報告されておらず、NF-kappaBの新規の抑制因子と考えられた。現在これらCKIP-1の解析結果をまとめ投稿中である。 ③新規NF-kappaB抑制因子の同定:上記CKIP-1以外にもレンチウイルスベクターライブラリーによるスクリーニングより同定された候補遺伝子があり、今後これらの分子の解析も進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MOV10の解析に関しては問題があり研究の進行が遅延していたが、CKIP-1の同定後は我々の保有する分子細胞学的実験技術により解析が進み、現在論文投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
まずはCKIP-1に関する論文を掲載に向け指摘された追加実験をしていく予定である。CKIP-1に関しては、上流にあると推測されるAKTやCK2のリン酸化モチーフの点変異体を用いた研究、confocal microscopyによる細胞内分布の刺激による変化などを研究していく予定である。またNFkappaBの抑制因子候補の研究も分子細胞学的手法を用いて解析していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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