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2013 年度 実績報告書

低悪性度ATLとHTLV-1キャリアの併合解析による中間群の抽出

研究課題

研究課題/領域番号 23591394
研究機関独立行政法人国立がん研究センター

研究代表者

塚崎 邦弘  独立行政法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (40274659)

研究分担者 今泉 芳孝  長崎大学, 大学病院, 助教 (40404305)
キーワードHTLV-1 / キャリア / ATL / くすぶり型 / 多段階発がん / 併合解析 / 中間群 / 低悪性度
研究概要

低悪性度ATLとHTLV-1キャリアを併合解析し、共通の病態を持つ中間群を以下のように抽出し、その境界領域の臨床的意義を見出すことを目指した。
平成23,24年度には典型的キャリア17例、非典型的キャリア12例(ATL様細胞が末梢血に5%前後)とくすぶり型ATL28例の末梢血を比較検討した。CD25とCCR4発現細胞比率、HTLV-1プロウイルス量、サザンブロット法によるHTLV-1のクローナリティ(Poly, Ologo, Mono)には相関があり、くすぶり型ATLと非典型的キャリアの其々一部は、オーバーラップしたこの3因子を示した。但しその特徴の下限・上限は、それぞれ典型的キャリア、典型的くすぶり型と連続性があった。
キャリアと低悪性度ATLの境界領域を上記の3因子を合わせて同定できたので、平成25年度には低悪性度ATLの増悪様式について臨床および分子レベルで検討した。慢性型(C)またはくすぶり型(S)の90例中44例がWatchful waiting中に増悪した。その際全身状態(PS)の悪化を17例は伴っていた。増悪時の所見は、主要臓器浸潤21例、高Ca血症8例、血清LDH高値30例(S型6例、C型24例)、リンパ節病変29例で認められた(重複あり)。S型は増悪時にLDH上昇を伴わない症例が多かった(8/14)がC型では大多数の症例(26/30)でLDH上昇を伴っていた。増悪までの期間の中央値は18.4ヵ月(0.2-208.2ヵ月)、増悪後の生存期間中央値は7.6ヵ月(0.0-180.7ヵ月)であった。分子病態解析では、一部同一症例の増悪を含む慢性型と急性型のアレイゲノムとアレイ発現の解析によって、それぞれ細胞周期に重要ながん抑制遺伝子のCDKN2Aと免疫監視からの回避に重要なCD58の異常が同定された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Meeting report on the possible proposal of an extranodal primary cutaneous variant in the lymphoma type of adult T-cell leukemia-lymphoma.2014

    • 著者名/発表者名
      Tsukasaki K, Imaizumi Y, Tokura Y, Ohshima K, Kawai K, Utsunomiya A, Amano M,Watanabe T, Nakamura S, Iwatsuki K, Kamihira S, Yamaguchi K, Shimoyama M.
    • 雑誌名

      The Journal of Dermatology

      巻: 41(1) ページ: 26-8

  • [学会発表] Cell cycle-related gene alterations are involved in transformation of chronic ATL.2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshida N, Karube K, Utsunomiya A, Tsukasaki K, Imaizumi Y, Taira N, Uike N, Umino A, Arita K, Katayama M, Tsuzuki S, Ohsima K, Seto M
    • 学会等名
      第72回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      20131003-20131005

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公開日: 2015-05-28  

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