研究課題
本研究の目的は、治療効果の期待できる可逆性の段階で閉塞性細気管支炎発症を捉え、早期の治療介入を可能にするモニタリング法の確立であったが、疾患頻度の問題から対象とする病態を「移植後非感染性肺障害」に広げることとした。最終年度である平成25年度の研究計画では、1) 血清、呼気濃縮液を用いた移植後非感染性肺障害に関連するサイトカイン・ケモカインの検討、および2) 造血細胞移植後の閉塞性細気管支炎症候群発症の臨床像の把握の2つとした。1)血清、呼気濃縮液を用いた移植後非感染性肺障害に関連するサイトカイン・ケモカインの検討平成25年度のおいては、平成24年度までに書面による同意を得て収集した27名・72ポイントの検体のうち、移植後非感染性肺障害を発症した5名を含む、計8名・56検体(血清31検体、BALF4検体、EBC21検体)を抽出し、Bio-plex Pro サイトカインアッセイキット 27-Plexを用いてサイトカイン、ケモカインの網羅的な測定を行った。移植後非感染性肺障害の内訳は、特発性肺炎症候群2名、Air-leak syndorme2名、閉塞性細気管支炎1名であった。肺合併症を来たさなかった3名との比較により、移植後肺合併症の病態に特徴的なサイトカイン、ケモカインパターンを現在解析中である。2)造血細胞移植後の閉塞性細気管支炎症候群発症の臨床像の把握岡山BMTグループ3施設における10年間の同種移植症例を用いた後ろ向き研究を行い、論文化した。(Fujii N et.al. Int J Hematol 2014 Mar 15)
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Int J Hematol
巻: Epub ahead of prin
臨床血液