本研究では「IL-10/HO-1炎症制御系の破綻が自己免疫および自己炎症を介してベーチェット病(BD)病態を形成する」という仮説の検証を目的とした。GWAS後、CCR1、STAT4、KLRC4、ERAP1、TLR4, NOD2、MEFVなど獲得免疫、自然免疫に関わる疾患感受性遺伝子を同定した。この中でTLR4は先行研究のHO-1発現低下機序に寄与しており、仮説の一部が検証された。さらに、HO-1は非古典的なM2マクロファージに選択的に発現することから、M1/M2バランスにおけるM1の相対的活性化がBD病態を形成する可能性が高く、今後、継続検討(課題番号26461469) 予定である。
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