研究課題/領域番号 |
23591444
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
金澤 智 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90347401)
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キーワード | 関節リウマチ / 間質性肺炎 / モデル動物 / 早期発見・治療 / バイオマーカー / 治療ターゲット |
研究概要 |
研究実績 研究の目的)日本における高齢化社会の進行は、関節リウマチ(RA)患者数の顕著な増加(増加率約1.5万人/年)としても現れている。このため早期治療法を確立することは喫緊の課題の一つである。そこで早期ターゲットタンパク質の一つPAD4に対するマウスモノクローナル(MoAb)抗体を作製し、関節リウマチモデルマウス(D1CCマウス:(株)免疫生物研究所より販売開始、オリエンタル酵母工業へ権利委譲販売開始)において、関節炎治療を行ったところ顕著な治療効果が得られた(特許申請済み)。本申請では、1)PAD4の機能(活性)とRA発症との関連を明らかにする、2)より特異度、親和度の高いニワトリMoAb抗体を作製し、D1CCマウスを用い治療効果検討を行い、「RA早期治療法の基礎的な道筋」を確立する。 これまでの実績概要) 1.特許申請に関連し作製した4種類のマウスモノクローナル抗体を大量生産した。2.4種類のマウスモノクローナル抗体の生化学的な特徴を解析した。3.マウスモノクローナル抗体がD1CCマウス関節炎を抑制する事を追試し確認した。その際特許実施例で示したものは、4種類のマウスモノクローナル抗体を混合した混合抗体による関節炎抑制効果(現在国内特許出願中)であったため、個別抗体による抑制効果については不明であった。そこで個別抗体における関節炎抑制効果について検討した。単独抗体による抑制効果を確認した。4.この時の関節炎の組織学的な解析(抑制効果がみられる際の組織学的な特徴)5.マウスモノクローナル抗体解析結果を利用し、ニワトリモノクローナル抗体の絞り込みが可能となった。その結果ニワトリモノクローナル抗体が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在のところ概ね予定取りの進捗状況にある。 特に①個別抗体による関節炎抑制効果の追試によりマウスPAD4モノクローナル抗体による抑制効果が確認できた、②マウスPAD4モノクローナル抗体の生化学的な解析を進めることで、ニワトリモノクローナル抗体のスクリーニングに関する基準を確立できた、③この基準を基に、ニワトリモノクローナル抗体の作成に入っている、④複数のニワトリモノクローナル抗体が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
現在のところ概ね予定取り進行している。 本年度は、さらに以下の点について検討を加えていく。 ①早期関節リウマチにおける組織学的な特徴を明らかとし、抗CCP抗体産生のメカニズムを明らかとする。②関節リウマチ早期マーカーとして利用される抗CCP抗体のモデルマウスにおける新規検出系を確立する。③現在得られているニワトリモノクローナル抗体の生化学的な特徴を明らかとする。④現在得られているニワトリモノクローナ抗体をマウス化抗体とする。⑤現在得られているニワトリモノクローナル抗体を大量生産する。⑥現在得られているニワトリモノクローナル抗体をD1CCマウスに投与し、関節炎抑制効果を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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