研究課題/領域番号 |
23591447
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
廣畑 俊成 北里大学, 医学部, 教授 (90189895)
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研究分担者 |
永井 立夫 北里大学, 医学部, 講師 (60365947)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | Bリンパ球 / Tリンパ球 / 抗体産生 / アバタセプト / CTLA-4 / TNF-α / IL-6 / Staphylococcus aureus |
研究概要 |
自己免疫疾患における病原性自己抗体の産生機序の解析にあたって、本年度はTリンパ球によるBリンパ球の抗体産生抑制機序の解明を試みた。Tリンパ球の活性化に伴って出現するCTLA-4分子がBリンパ球表面に存在するCD80/CD86分子を介して抑制シグナルを伝達するのではないかという仮説を立て、その検証を試みた。その目的のために、現在関節リウマチの治療薬として認可されているCTLA4/Tg融合蛋白であるアバタセプトの末梢血リンパ球に対する効果について検証した。その結果、アバタセプトはヒト末梢血リンパ球の増殖反応は抑制するもののIL-6、TNF-αなどはむしろ増強する傾向を示した。末梢血からBリンパ球を分離精製して、これをStaphylococcus aureus (SA) とIL-2で刺激してIgM産生を誘導し、これに対するアバタセプトの効果を検証したが、IgM産生を抑制する傾向が見られたものの有意な差はなかった。この原因の1つとして、アバタセプトの濃度が10μg/mlと低かったこと、SAによるアバタセプトの吸収などが考えられた。またIgGの測定がこの系では行いにくいという問題点も上げられた。本年度には、この点を克服するためにアバタセプトをより高濃度で使用して検討するとともに、soluble CD40リガンドとIL-2+IL-10を用いたより強力なBリンパ球の刺激システムを構築してゆく予定である。さらに、マイトマイシンCの処理によりTリンパ球の抑制活性が低下することから、マイトマイシンC処理がTリンパ球のCTLA4の発現に及ぼす影響も検討してゆく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Bリンパ球を精製して免疫グロブリン産生を誘導するシステムの構築におもいのほか時間がかかった。その一つの理由は培養液中のL-グルタミンの失活であった。さらにアバタセプトの濃度にも問題があった。
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今後の研究の推進方策 |
Bリンパ球を精製して免疫グロブリン産生を誘導するシステムの構築問題点としての培養液中のL-グルタミンの失活については解決がついた。さらにアバタセプトの濃度についても検討すべき範囲を決定することができた。これまで使用してきた抗CD3抗体が枯渇したため、新たな抗CD3抗体を用いて免疫グロブリン産生システムを立ち上げてゆく必要がある。
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次年度の研究費の使用計画 |
ほとんどの研究費は本年度同様消耗品に充当する。
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