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2014 年度 実績報告書

JAKs STATsを標的とした新たなRA治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23591452
研究機関独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター)

研究代表者

右田 清志  独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), その他部局等, その他 (60264214)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードJAKs / STATs / シグナル伝達 / サイトカインレセプター
研究実績の概要

目的:関節リウマチ(RA)に対するJAK/STATシグナルを阻害する分子標的療法の有用性に関してRA患者より分離した滑膜細胞を用い解析を行った。
研究方法:インフォームドコンセントの得られたRA患者より人工関節置換術の際、採取された関節滑膜より樹立した滑膜細胞を用いて検討を行った。これらRA滑膜細胞を炎症性サイトカインであるオンコスタチンM(OSM)、IL-6(可溶性IL-6R存在下)で刺激した。シグナル伝達は、サイトカイン刺激後、滑膜細胞を溶解し、その溶解物を、抗リン酸化JAK1,2,3, およびSTAT1,3,5 抗体を用いたイムノブロットで解析した。SAA1,2のmRNAの発現は、RT-PCRで検討した。
研究結果:RA滑膜細胞をOSMで刺激すると、JAK1、2、3のリン酸化、およびその下流のSTAT1、3、5のリン酸化が確認された。トファシチニブ(~0.5μM)で前処置すると、OSMによるJAK1,2,3 およびSTAT1,3,5のリン酸化は阻害された。以上の結果によりトファシチニブは当初考えられていたJAK3選択的阻害剤ではなくJAK1,2も阻害することが判った。さらにトファシチニブはこのIL-6による炎症シグナルに影響するか、RA滑膜細胞を用い検討した。RA滑膜細胞をIL-6で刺激を行うと、JAK2、STAT3のリン酸化が誘導され、SAA1,2のmRNA発現が誘導された。このIL-6刺激によるJAK2/STAT3のSAA1,2のmRNA発現をトファシチニブは抑制した。
結論:低分子化合物であるトファシチニブは、JAK3のみならずJAK2を阻害することで、その下流のSTAT3を介した炎症シグナルをブロックし、抗炎症に働くことが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Migita K, Izumi Y, Jiuchi Y, Kozuru H, Kawahara C, Izumi M, Sakai T, Nakamura M, Motokawa S, Nakamura T, Kawakami A.Effects of Janus kinase inhibitor tofacitinib on circulating serum amyloid A and interleukin-6 during treatment for rheumatoid arthritis.2014

    • 著者名/発表者名
      Migita K, Izumi Y, Jiuchi Y, Kozuru H, Kawahara C, Izumi M, Sakai T, Nakamura M, Motokawa S, Nakamura T, Kawakami A.
    • 雑誌名

      Clinical and experimental immunology

      巻: 175 ページ: 208-14

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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