多剤耐性緑膿菌に対するRNA干渉によるIMP-1産生抑制効果について検討した。siRNAの菌体への取り込みを検討すると非修飾siRNAでは十分な取り込みを認めなかったが、コレステロール修飾siRNAでは多くの菌体に取り込まれていた。さらにコレステロール修飾siRNA+セフタジジムと菌を培養すると菌の増殖を認め、siRNAの効果は認めなかった。一方で、10種類のsiRNAとセフタジジム及び菌を同時に混合培養するとコントロール群に比べ1/10程度の菌の増殖抑制効果を認めていた。こうした結果はsiRNAによるIMP-1産生緑膿菌感染症治療への応用の可能性を示唆しているものと思われた。
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