研究課題/領域番号 |
23591501
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
三井 真一 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (20295661)
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研究分担者 |
蒲生 啓司 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (90204817)
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キーワード | motopsin / neurotrypsin / prss12 / プロテアーゼ / 精神遅滞 / 社会行動 / 発達障害 |
研究概要 |
1)前年度までに10日齢の野生型およびmotopsin欠損マウスの海馬より抽出した蛋白質を用いた網羅的解析によって発現量の違いが示唆される蛋白質を同定した。これらのうち11種類についてwestern blotにより発現量の際について検討を行ったが、いずれも野生型とmotopsin欠損マウスとの間に差は認められなかった。 2)前年度までにtissue plasminogen activator (tPA)欠損マウスでは社会的不安が亢進していることを行動学的解析によって明らかにしている。本年度は社会行動後90分を経過した時点で脳を摘出し、cFos蛋白質の免疫応答性によって社会行動に対して反応した脳領域の検索を行った。その結果、前帯状皮質と前辺縁皮質でのcFos陽性細胞数が野生型マウスよりtPA欠損マウスで多いことが明らかになった。 3)テトラサイクリン応答性プロモーター下に連結したmotopsin cDNAをもつTRE-motopsinトランスジェニック(Tg)マウスとCamK-tTA Tgマウスを交配して得た二重Tgを得たが、脳内でのmotopsinおよびGFPの発現はwestern blotおよびRT-PCR法で確認できなかった。現在、CamK-tTAのホモトランスジェニックマウスを検索中で、この個体の生殖細胞を用いて作製した受精卵にTRE-motopsinのインジェクションを行って得たマウスを用いて二重Tgマウスを作成する予定である。 4)環境中の化学物質がもたらす発達や成長への影響や発達障害との関わりを明らかにするため、モデル化した室内環境中でのそれら化学物質の吸着・脱着に注目した計測を行った。一方、自閉症に着目した早期発見のためのバイオマーカーの検索について、唾液試料を用いる精密質量分析の差異解析からアプローチした。
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