| 研究課題/領域番号 |
23591503
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| 研究機関 | 九州大学 |
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研究代表者 |
鳥巣 浩幸 九州大学, 大学病院, その他 (10398076)
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| 研究分担者 |
吉良 龍太郎 九州大学, 大学病院, その他 (70304805)
實藤 雅文 九州大学, 大学病院, 助教 (50467940)
石崎 義人 九州大学, 大学病院, 助教 (20572944)
李 守永 九州大学, 大学病院, 助教 (10529796)
酒井 康成 九州大学, 大学病院, 講師 (10380396)
楠田 剛 九州大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (90710533)
礒部 菜摘 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (50645992)
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| キーワード | 急性脳炎 / バイオマーカー / 質量分析 |
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| 研究概要 |
小児のウイルス関連脳症は非特異的な急性中枢神経症状で発症するため、検査所見で急性脳症を診断し、重症度を評価することは臨床的に重要である。我々は小児のウイルス関連脳症のバイオマーカーを検索するために、急性脳症患者15例と熱性けいれん重積例を含めた非脳症患者16例より採取された髄液検体を用いて、液体クロマトグラフ質量分析を実施した。高速液体クロマトグラフは、Agilent 1200 Seriesを用い、質量分析はesquire 6000を用いた。得られたスペクトルに対し、以下の手順で検討を行った。①各急性脳症検体でそれぞれ10-15個のmajor fragmentを決定。②各検体のmajor fragmentsのうち、3個以上の急性脳症検体で認められたfragmentを選別。③選ばれたfragmentsのうち、全対照群での最大値の2倍以上の信号値を示す検体が3個以上あるfragmentを抽出。この結果、最終的に6個のfragments (F-F6; m/z=1156.2, 1239.2, 1300.0, 1330.0, 1343.9, 1421.4: retention time = 8.1-8.4)を選出した。選出した各fragmentにおいて急性脳症群の信号値は対照群よりも有意に高く(p = 0.001-0.008)、研究初年度で報告した入院時検査値（単項目）で比較した場合よりも相違は明確で、多変量解析でもfragmentの信号値のみで判別可能であることが示された。また、各fragmentの信号値は正の相関を認め、ROC解析の結果、fragment 3の信号値が最も検出力が高く、入院時検査値よりも検出力高いことが示された（感度0.80 特異度0.81）。ただし、fragmentの信号値と病型や病原体などの臨床的特徴の関連は明らかでなく、病態特異性は示されなかった。
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