1)診断用ソフトウェアの更新・改良: 遺伝性疾患データベースを2013-2014年の最新のデータに更新し、各疾患について候補遺伝子および変異報告をリストアップした。 2)解析群の分類と定量PCR-HRM(高精度融解曲線分析法)解析条件の設定、および変異スクリーニングプレートの作製: Bohring-Opitz症候群の原因遺伝子ASXL1遺伝子、Aarskog-Scott症候群の原因遺伝子FGD1遺伝子、OpitzC症候群原因遺伝子CD96遺伝子、および自閉症、Kabuki症候群において、96wellプレートを用いて定量PCR-HRM解析による変異スクリーニングが行える系を完成させた。 1)の診断用ソフトウェアにて、上記疾患が推定された際に、変異プレートによる解析により、分子遺伝学的確定診断が個々に行えるシステムが構築できた。 3)多検体解析: Aarskog-Scott症候群原因遺伝子FGD1遺伝子について、1回のランで、患児検体20検体を同時に解析できる系を完成させた。本遺伝子解析は、構造遺伝子上流約2kbのプロモーター領域も含めており、より詳細な解析が可能となった。 4)暫定診断別多遺伝子解析プレートの作製: 診断用ソフトウェアに基づく鑑別診断を対象とした原因遺伝子群を解析、スクリーニングできる診断パネルの作製を行った。難聴をきたす、Waardenburg症候群やUsher症候群等を診断できるパネルを作製した。
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