小児期に発症する難治てんかん患者において、てんかん原性の形成機序を解明するため、剖検脳での免疫組織化学的解析と患者髄液での代謝物解析を並行して行い、West症候群の大脳皮質での電位依存性ナトリウムチャンネル発現とオートファジーの異常、ならびに乳児けいれんでの神経アミノ酸やモノアミンの代謝異常を明らかにした。 さらに日本での発生頻度が増加している亜急性のてんかん性脳症に関して、患者血清を用いた対照脳での免疫組織化学染色により新規の抗神経抗体のスクリーニングを進め、難治けいれん発症との関連を追究した。 これらの研究成果は難治てんかんに対する新規治療法開発に有用と考えられる。
|