ニューログリカンCはスパインに局在するコンドロイチン硫酸プロテオグリカンであり、向精神薬で中枢神経での発現量が上昇することが報告されている。本研究はニューログリカンCとFGFの一部が結合すること、さらに向精神薬の投与後に脳内で両分子が増加していることを明らかにした。さらに発現変化を示す脳内の領域を調べるため、向精神薬の投与後に幾つかの神経核でFGFファミリー分子の発現を検討し、側坐核や線条体でFGFの発現が増強していることをみいだした。FGFはシナプスの機能を成熟させることが報告されている。したがって今回の結果は、向精神薬の投与で特定の神経核の回路が変化していることを示唆する。
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