研究課題
研究協力施設(藤田保健衛生大学病院、藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院、豊橋市民病院、渥美病院、星ヶ丘マタニティ病院、てらだアレルギーこどもクリニックの合計6施設)で、9ヵ月から14ヵ月の乳児116例を蓄積した。得られたDNA検体に対して、日本人で既知のフィラグリン遺伝子の機能喪失型変異8種と日本人で代表的な一塩基多型(SNP)を2種(rs1933064、rs12730241)をTaqMan法で検出した。rs1933064のマイナーアレルの発現が、少ない食物アレルゲンの感作項目数(卵白、牛乳、小麦、大豆、ピーナッツでクラス1以上を感作ありと定義)と関連していることを発見した(P = 0.029)。この関連はアトピー性皮膚炎の有無、機能喪失型変異の有無で補正の後もみられた(P = 0.0055)。rs1933064はフィラグリン遺伝子の上流に存在し、プロモーター活性の調製を介してフィラグリン遺伝子の機能、さらには乳児の食物アレルゲン感作に関連する可能性が示唆された。ここまでの研究成果をAnnals of Allergy, Asthma and Immunologyに報告した。今後は、他のバリア関連遺伝子との関連解析を進める予定である。
2: おおむね順調に進展している
一定数の症例を確保し、フィラグリン機能喪失型変異、フィラグリンSNPとの関連解析を進めた。これらの結果については一定の成果が得られたため、論文報告した。腸管バリア関連遺伝子との関連を進める必要がある。
腸管バリア関連遺伝子の候補遺伝子検索、蓄積済みの症例について食物アレルギー感作との関連解析を進める。
解析に引き続き使用するDNA抽出試薬、PCR試薬、腸管バリア関連遺伝子のTaqManプローブの購入が必要である。
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Annals of Allergy, Asthma and Immunology
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