最近、エピジェネティクス機構がオールトランス型レチノイン酸 (ATRA)による急性前骨髄球性白血病(APL)細胞分化に関与していることが判明した。今回、新規レチノイド化合物Am80が白血病細胞分化におけるエピジェネティクス機構への関与を検討した。その結果、Am80は、RARの転写活性をエピジェネティクスに関与する転写因子であるMLL5 (mixed lineage leukemia 5、short form)の存在下で増強することが判明した。新規レチノイドの分化機構の解明には、さらなる検討が必要と思われる。
|