ネフローゼ症候群(NS)症例の腎生検組織パラフィン切片を低真空走査型電子顕微鏡(LVSEM)で観察評価し以下の成果を得た。①ステロイド抵抗性NSでは感受性NSより糸球体上皮細胞体の球形化変化が多く認められた。両者は異なる病因により発症している可能性がある。②LVSEM観察で得られた糸球体上皮細胞体の球形化の所見は上皮細胞足突起スリット膜蛋白(ポドシン、ネフリン)の変化に関連していると考えられた。③巣状分節性糸球体硬化症のコロンビア分類亜型診断においてLVSEM観察が有用である。 NS症例腎生検組織のLVSEM観察により巣状分節性糸球体硬化症の早期診断が可能と考えられる。
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