研究概要 |
Candida Albicans Water Soluble Fraction (CAWS) 0.5mgを連日5日間腹腔内投与し血管炎を生じさせた4-5週齢のDBA/2マウスに、免疫グロブリン(IgG)、Tumor Necrosis Factor-α(TNFa)受容体阻害剤Etanercept、メチルプレドニゾロン、シクロスポリンを投与し、それぞれの薬剤の血管炎抑制効果を組織学的に評価した。さらに、血清学的にも血管炎抑制効果をBioRad社BioPlexによる血清サイトカインプロファイルを行い評価した。それぞれの薬剤に種々の程度に血管炎抑制効果を認めたが、特にEtanerceptは組織学的に血管炎を著明に抑制し、血清サイトカインプロファイルでもEtanerceptによりInter Leukin (IL)-6、IL-12、Intrerferonγ(INFg)、TNFaの著明な抑制を認めた。さらにCAWSに対するEtanerceptとIgGの血管炎抑制効果の機序を解明するため、血中白血球遺伝子プロファイリングをAgilent社製DNAチップを用いて行った。CAWSにより発現が亢進した遺伝子においてIgG、Etanerceptによりともに抑制されて遺伝子は126遺伝子あり、GO Termによる分類ではdefense response, immune system process, inflammatory response, innate immune response, tumor necrosis factor superfamily cytokine などが有意に抑制を受けていた。さらにパスウェイ解析では、パスウェイ上で抑制される遺伝子が多く関わるパスウェイとしては、INFgに関わるパスウェイ、およびInnate Immunityに関わるパスウェイがあげられた。
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