妊娠期低栄養暴露マウス胎児脳の遺伝子発現をDNAマイクロアレイ法で解析した結果、低栄養暴露により自閉症や肥満に関わる遺伝子の発現の変化が確認された。さらに2D-DIGE法を用いたプロテオーム解析では低栄養暴露で発現量が変化する15個のタンパク質を同定した。発現量が減少した13個のうち5個はmRNAの安定性やスプライシングの正確性を高める働きがあるRNA結合タンパク質であった。以上のことから妊娠期低栄養暴露によりマウス胎児脳において精神疾患や成人病に関わる遺伝子の発現が変化したり、RNA結合タンパク質が減少することによりmRNAの安定性やスプライシングの正確性が低下している可能性が示唆された。
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